菱三紅鮭特級

清左衛門の、看板商品の一つ、「炭焼き・手ほぐし 鮭茶漬」に使用しているのは、道東産紅鮭、いわゆる「本チャン紅鮭」です。味がぐっと詰まった実に美味しい最高級の鮭です。

毎年、仲卸と相談しながら、その年一番良い仕上がりと思われるメーカーの特級だけを使用しています。毎年6月、7月頃に新物が入りますが、鮭の大きさにもメーカーにもこだわりがあるので、大阪中央市場の在庫を見ながら、いい内容の本ちゃん紅鮭を一年分、調達しておくわけです。

豊漁で品質の良い鮭がいっぱい獲れた年には、わざわざ押さえなくても、普通に11月くらいまで比較的呑気に調達できますが、漁獲量の少ないときは、新物が出た時点で、欠品させないように、1年分押さえなければいけません。(美味しく作り上げる腕ももちろんですが、何と言っても料理は材料がまず第一と思います。いい鮭です!写真・下)

鮭をさばく

清左衛門の鮭茶漬は、ありがたいことに、いったんファンになっていただくとずっと常備菜にしてくださる方が多いので、毎年、作る量が漸増しているので、どのくらい発注するかも、なかなか悩ましい問題です。

でも、今年は、そんな贅沢な悩みは言ってられない状況がおこっています。
本チャン紅鮭が大、大、大ピンチなのです!!

自然現象とは、全く関係なく、ロシアとの漁業交渉が難航したことで、道東産紅鮭の漁獲量が激減しているのです。

仲卸の長岡さんから、深刻そうな声で電話をもらったのは、もう随分前になります。

「北さん、今年は、本ちゃんの紅鮭、特に清左衛門が使ってる大きな鮭はなかなか確保が難しいかもしれないので‥ちょっと覚悟しといてください‥。」

え〜、と思って事情を聞いてみると、ロシアとの漁業交渉がうまくいかず、今年は、大型の鮭が、あんまり取れないところしか獲りに行けなくらったらしい。なんと、一隻は、積荷オーバーとか難癖つけられて拿捕されちゃったっていうのだから穏やかじゃありません。

どうして、道東産もしくは北海道産と言われる鮭なのに、ロシアの許可がいるの?と思われるかもしれませんね。

実は世界中を泳いでいる鮭ですが脂が乗って美味しくなる場所と時期は、限定的で、それがロシアの領海内にあるんです。その場所で同じ鮭を日露の両国の漁師さん達が獲っているわけですが、日本の船で、日本の漁師さん達が獲って根室に水揚げした物が「本ちゃん紅鮭」、ロシア船籍で、ロシアの漁師さんたちが獲ったものが「ロシア産」となる訳です。

「じゃあ、ロシア産を使っても同じじゃない?」と思いますよね。
でも、そう簡単にはいかないのです。

ロシアの漁師さん達は、魚をそのまま冷凍しますが、根室の漁師さん達は、船上で、とれたての鮭を下処理して塩をしっかりまわして(沖塩)から冷凍にします。だから、味が凝縮されて、鮭の食べ方としては、シンプルかつとっても洗練された日本独特の「辛口鮭の塩焼き」が出来上がるわけです。「甘口の鮭」は、ロシア産の鮭を解凍してから、塩する(おか塩)ので、しっかりしまらず、ちょっとしまりのない味になる訳です。もちろん、料理によっては、このロシア産が活かされるんでしょうけど。(鮭自体はとてもいい鮭なのです。)

鮭トロ

清左衛門では、鮭茶漬をすっきりと召し上がっていただく為に、抜群に美味しいけれど脂過多のハラス部分は切り分けて、別に焼き(絶品、鮭トロです!上の写真)、臭みの原因になる黒っぽい背の方の脂は、ばっさり取り除いてしまいます。

絶品の鮭茶漬を目指して、普通に焼いても十分美味しい本チャン鮭の旨みを一層凝縮する為に、さらに塩を回しています。(本チャンの鮭も塩の回り方に結構ばらつきがあるので、様子を見ながら均一になるよう絶妙に塩加減しているんです。)

それから土佐備長炭で、香ばしく焼きあげるので、たったひとかけらの鮭茶漬でも、「わ〜、鮭だ〜!」っていう満足度の高い味になるのです。そして焼きあがった鮭の中骨回りの身もとても美味しいけど、脂っぽいのでハネ商品にまわしてしまいます。

あ〜、何という歩留まりの悪さ。
(美味しいものを作りたい願望が強いとはいえ‥。)
(まあ、性分だからしかたないわ‥。)

さて、本チャン塩鮭が、どのくらい大ピンチかというと、清左衛門が使う鮭が、かの大阪中央市場全体で180ケースしかないっていうのだから‥。かなりキツイです。

ちなみに値段は去年の実績の2倍を超えています。(去年は豊漁でとてもいい鮭が比較的安値だったのは事実ですけど‥)
それでも、もとが少ないので発注した希望の数量が入手できるか心配な所です。

炭焼き・手ほぐし 鮭茶漬

もとからちょっとだけ高価な清左衛門の鮭茶漬なんですけど‥、
味も作り方もいっさい変更したくないので、止むを得ず、来年の新ものが調達できるまで、2015年9月1日からギリギリの値上げをさせていただくことにしました。
事情お察しの上、どうぞご変わらずご愛用下さいますよう、お願い申し上げます。

新価格(暫定)
鮭大びん   本体¥3800 (税込¥4104)
鮭密封パック 本体¥1800(税込¥1944)
鮭小びん・ミニパック 本体¥1500(税込¥1620)

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